品が良くて住みやすい憧れの街、世田谷区。二子玉川、成城など、閑静で優雅な住宅街が思い浮かびます。
さて、そんな世田谷区の認可保育園の入りやすさは?
1、【世田谷区】認可保育園の定員数
世田谷区に住む0歳~5歳の子供の数は44,880人です(2018年4月1日時点。世田谷区年齢別人口表より)
0歳児 7,175人
1歳児 7,571人
2歳児 7,698人
3歳児 7,714人
4歳児 7,500人
5歳児 7,222人
それに対して認可保育園等(小規模保育含む)の定員数は15,406人です。全体に占める割合は約34%となっています。
もちろん全員が保育を必要としているわけではないでしょう。育休中であったり、専業主婦(夫)家庭であったり、同居家族が子どもの面倒を見ていたりするかもしれません。0歳~1歳であれば、まだ育休取得中かもしれません。4~5歳は幼稚園に入っているかもしれません。
とはいえ、認可保育園等の定員数が全体の34%ということは、世田谷区において認可保育園は不足している状況であると見て良いと思われます。
2、【世田谷区】認可保育園の内定結果(2018年)
認可保育園への入りやすさを検討するためには、前年度の内定状況を知る必要があります。ただ、自治体によって公表している情報はバラバラというのが現状です。
残念ながら、世田谷区はHPにおいて前年度の内定状況を公表していません。このため、どの程度の指数があれば内定が得られるのかといった目安が分からない状況です。
世田谷区における認可保育園の選考基準はコチラ
世田谷区で公表されているのは保育園毎の定員数および希望者数のみ。内定ボーダーについては公開されていません。23区で見た開示レベルは低いと言わざるを得ません。
ただし定員数に対する希望者数を把握することで、おおよその内定率は確認することができます。以下ではエリア毎の内定率を確認していきましょう。
世田谷区では大きく5つのエリアに分かれます。①世田谷地域、②北沢地域、③玉川地域、④砧地域、⑤烏山地域の5つです。
2-1.世田谷地域
世田谷地域の内定率を集計しました。ここでの募集枠は簡便的に“公立・私立認可保育園の各年齢の定員数から1つ下の年齢の定員数を引く方法”で算出しています。(以下同じ)
募集枠 | 希望者数 | 内定率 | |
0歳児 | 335 | 531 | 63% |
1歳児 | 311 | 764 | 41% |
2歳児 | 58 | 325 | 18% |
3歳児 | 0 | 265 | 0% |
4歳児 | 10 | 85 | 12% |
5歳児 | 10 | 18 | 56% |
合計 | 724 | 1988 | 36% |
0歳児クラスでの内定率は63%、1歳児クラスは41%、2歳児クラスは18%となっています。3歳児以上になると、そもそも募集枠が少なく、年度によって募集枠にも差があるため、入園できるかどうかはギャンブルになってくるでしょう。2歳児クラスでも募集枠は少なく、2割近くしか入園見込がありません。
2-2.北沢地域
募集枠 | 希望者数 | 内定率 | |
0歳児 | 139 | 221 | 63% |
1歳児 | 148 | 341 | 43% |
2歳児 | 41 | 164 | 25% |
3歳児 | 27 | 122 | 22% |
4歳児 | 3 | 30 | 10% |
5歳児 | 2 | 9 | 22% |
合計 | 360 | 887 | 41% |
世田谷区地域と似ている状況です。3歳児クラスにおいては世田谷地域よりも入園可能性はありそうです。
2-3.玉川地域
募集枠 | 希望者数 | 内定率 | |
0歳児 | 306 | 453 | 68% |
1歳児 | 315 | 698 | 45% |
2歳児 | 92 | 257 | 36% |
3歳児 | 65 | 185 | 35% |
4歳児 | 1 | 71 | 1% |
5歳児 | 5 | 22 | 23% |
合計 | 784 | 1686 | 47% |
世田谷地域、北沢地域よりも若干ですが内定率は高くなります。
2-4.砧地域
募集枠 | 希望者数 | 内定率 | |
0歳児 | 223 | 291 | 77% |
1歳児 | 223 | 409 | 55% |
2歳児 | 63 | 177 | 36% |
3歳児 | 56 | 134 | 42% |
4歳児 | 0 | 36 | 0% |
5歳児 | 2 | 15 | 13% |
合計 | 567 | 1062 | 53% |
5つのエリアの中で、最も内定率が高いです。0歳児4月入園の内定率は77%となっています。
2-5.烏山地域
募集枠 | 希望者数 | 内定率 | |
0歳児 | 151 | 199 | 76% |
1歳児 | 173 | 382 | 45% |
2歳児 | 59 | 120 | 49% |
3歳児 | 35 | 73 | 48% |
4歳児 | 0 | 28 | 0% |
5歳児 | 1 | 14 | 7% |
合計 | 419 | 816 | 51% |
砧地域と並んで、5つのエリアの中では内定率が高いエリアとなっています。
2-6.全体
募集枠 | 希望者数 | 内定率 | |
0歳児 | 1154 | 1695 | 68% |
1歳児 | 1170 | 2594 | 45% |
2歳児 | 313 | 1043 | 30% |
3歳児 | 183 | 779 | 23% |
4歳児 | 14 | 250 | 6% |
5歳児 | 20 | 78 | 26% |
合計 | 2854 | 6439 | 44% |
世田谷区全体で見ると内定率は50%を下回ります。どのくらいの指数の方が申請しているのか不明ですが、世田谷区に住む知人の話によると、フルタイム共働き(100点+夫婦とも1年以上の就業2点×2+育休明け5点で109点)0歳児4月入園でも認可保育園には内定できていないようです。
109点に満たない家庭の場合は最初から諦めて認可保育園に申請していない可能性も考えられますので、フルタイム共働きであっても半数近くは入園できない状況ではないかと予想されます。
フルタイム共働き同士の場合、世帯年収が低い世帯から優先して内定承諾が得られることになっていますので、高所得世帯が認可保育園に入ることは厳しいでしょう。
3、結論
結論:世田谷区で認可保育園に入るのは難しい
保活激戦区として名高い世田谷区。認可保育園を増設する、保育園の空き情報が簡単に調べられるサイト作成など、待機児童問題へは真摯に取り組んでいる様子ですが、まだまだ保活激戦区であることには違いないようです。
同じ世田谷区であってもエリアによって差がありますので、エリア毎の特徴を把握のうえ、早めに認証保育園を予約する、引越しするなどの対応を判断したほうが良いでしょう。
*近隣の区の状況*