ここでは江戸川区の認可保育園に関する基本情報をまとめています。
自治体によって選考基準や保育料、第２子以降の扱いはバラバラです。気になる点をピックアップして紹介しますので、他の自治体と比較するための参考にしてみてください。
目次
１.江戸川区の選考基準は？
選考基準は変更されることがあるので、最新情報を確認するようにご留意ください。
※令和２年（２０２０）４月入所版に更新しました。平成３１年４月から変更点があります！（昨年度からの変更点はコチラ）
なお４月入所の選考スケジュールは、一次利用調整が１１月上旬（私立）と１２月下旬、二次利用調整が２月下旬の締切となっています。
２３区内では異例ですが、第１希望が１～５歳児の私立である場合には、１１月上旬に希望園に申請書を提出することとなっています。そして１２月中旬には入園の可否が決定します（早い！）
上記に該当しない場合や、上記で内定しなかった場合には１２月下旬までに区役所/保育園までに申請をすることになり、２月中旬には入園の可否が決定します。
第１希望が私立or公立の違いで選考が異なるのは２３区内では江戸川区だけです。また提出先が保育園というのも珍しいですね。
これは希望順位の決め方にテクニックが必要になってきそうです。
1-1.フルタイムの定義
１日７時間（休憩時間を含まない）＆３ヵ月以上勤務
フルタイムであっても、自治体によっては労働時間次第でフルタイムとして認定されない恐れがあります。労働時間は１日８時間まで定められていますが、これよりも短く設定している会社もありますよね。例えば労働契約にて９：３０～１８：００と定められている場合は労働時間７．５時間、休憩時間１時間となりますが、江戸川区の場合であればフルタイムとして認定してもらえます。
江戸川区において一般的なフルタイム共働きの世帯は５０点×２＝１００点となるでしょう。なお就労実績は３ヵ月未満でも５０点ですが、同指数の場合における優先順位が低くなります。
時短は少し不利
正規の勤務時間を基に基準指数を認定するので、時短をとっても点数は下がりません。ただし同指数における優先順位が下がるので、時短にしないほうが有利でしょう。
在宅勤務は少し不利
在宅勤務でも減点されることはありません。ただし通勤時間がない分、同指数における優先順位は下がってしまいます。
1-2.自営・フリーランスは不利か
自宅を事務所にしていると少し不利
自宅を事務所にしていても減点はされません。ただし通勤時間がない分、同指数における優先順位は下がってしまいます。
1-3.兄弟がいると有利になるか
兄弟がいると有利
申込児（転園を含む）の兄弟姉妹が希望園に在園中、又は４月の利用調整時に内定している場合、なんと６点も加点されます！兄弟がいると圧倒的に有利ですね。また未就学児が３人以上いる場合は１点加点、双子ちゃんの同時申請は１点加点されます。
なお育休前に育休退園した児童が再申請する場合は１０点、その兄弟も６点加点されます。育休後に退園した場合は適応されません。なかなか基準が厳しいですね～。。
※ただし、生まれ月には注意が必要
第１子を０歳か１歳の４月入園させることを目指していても、第２子が２～６月に産まれる予定だと「妊娠・出産」要件となり３０点になってしまいます。実際に休む間もなく就労していることが証明できれば就労要件になると記載もありますが、かなり厳しいですね。すでに上の子が認可保育園に入っていれば問題ないですが、認可保育園に入っていない場合には、下の子の生まれ月が重要になってきます。（生まれ月なんてコントロールできるものではないと思いますが…）
1-4.希望順位の扱い
希望順位は選考に影響する
江戸川区の場合、まずは①私立保育園のみ選考会があり、その後に②公立保育園と私立保育園（空き）で選考会があります。このとき希望順位が重要で、公立保育園を第１希望にしてしまうと第２希望以下に私立保育園を記載していても、①の選考会で相手にしてもらえなくなってしまいます！！（公立保育園よりも希望順位の低い私立保育園は、選考の対象外とされてしまうからです）
すでに兄弟が公立保育園に入っている場合には公立保育園のみを狙っても問題ないと思いますが、第１子の場合は私立保育園を狙いに行ったほうが無難でしょう。
1-5.保育士だと優先されるか
保育士の優先制度なし
最近、保育士不足が問題になっているため保育士のお子さんは優先して認可保育園に入れるように制度を変更する自治体が増えています。江戸川区では残念ながら、保育士の優先制度はありません。
1-6.ひとり親だと優先されるか
ひとり親の優先制度あり
ひとり親の場合、同居の祖父母がいない場合に限り、基本指数５０点に加えて１０点が加点されます。同居の祖父母がいる場合には加点がないので注意が必要です。
1-7.加点を狙うには
①保育ママに預けて働いている（１歳児クラスのみ）
保育ママに預けて働いている場合には１歳児クラス４月入園申請のみ１点加点されます。
②年齢上限のある認可保育施設からの卒園児
年齢上限のある保育施設（地域型保育事業または認証保育所）からの卒園児は１点加点されます。
一般的には「認可外保育園に預けて働く」ことが加点になりやすいのですが、江戸川区では加点対象となりません。
1-8.同指数の場合の優先順位
江戸川区の場合、同指数であった場合の優先順位は明示されておらず、下記項目から総合的に判断するとされています。少しでも心配なポイントは潰しておいたほうが良いでしょう。
・区内在住者（転入予定者を含む）
・新規入園優先（転園の場合は理由による）
・利用者負担額
・保育料未納の有無
・保護者のいずれかが単身赴任等のため入園以降長期不在
・保育が困難となる時間（勤務時間＋通勤時間等）
・日中の就労時間（７：３０～１８：３０ 実績の有無）※削除
・祖父母の状況（手助けを得られる環境にあるか）
・保護者の収入
・就労実績の有無（３か月の収入実績を基に判断）
・１８歳未満のお子さんの数 ※変更
・保育ママを利用 ※追加
・年齢上限ある認証保育園を利用 ※追加
・基準指数が高い ※追加
※2020年4月入所版からの変更点です。
1-9.復帰しなければいけない日
入所月の月末まで
入所月の月末までに職場復帰すればOKです。保育園に通いだしたばかりの子は、すぐに風邪を引いたりするので、育休と同時併用できるのはありがたいですね。
1-10.ちょっと気になる点
育休中に転職すると退園！？
育休後に元の職場に復帰せずに転職する場合には「求職」要件になるため点数が低くなるため、せっかく認可保育園に入園できたとしても退園させられてしまう区があります。江戸川区においても転職は育休復帰後が良いでしょう。
育休中の転職は、保育園の選考に不利！育休明けの転職がオススメ。
同居の祖父母がいると不利
同居（マンションの別室も含む）している祖父母が６０歳未満で保育にあたれる場合には６点も減点されてしまいます。
２.江戸川区の保育料は？
江戸川区の保育料はコチラ。
2019年10月より3歳児クラス以上は保育料が無償となっています。江戸川区は副食費も負担してくれるので完全無償です。（保育料無償化についてはコチラ）
なお保育料は世帯における市町村民税所得割によって決まります。（市町村民税所得割と年収の早見表を見る）
３歳未満だと世帯年収が７００万円×２＝１，４００万円以上で最高額の５万８千円になるようです。世帯年収が５００万円×２＝１，０００万円の世帯は３万９千円と予想されます。高額所得世帯の負担は少ないですが、一般的な世帯では２３区平均といったところでしょうか。
とはいえ、０歳児の保育費用は月額４８万円程度かかっていますし、保育料との差額は国や自治体が負担してくれているのですから感謝を忘れないようにしたいですね。
2-1.認証保育園の差額補てん
補助あり
認証保育所等（認証保育所、家庭福祉員（保育ママ）、グループ型家庭的保育、定期利用保育認）を利用する場合、世帯所得や兄弟の有無によって違いはありますが、最大で５万円の補助がもらえます。
2-2.第２子以降の保育料
第２子は５割、第３子以降は無料
世帯年収や条件によって世帯児童の数え方に違いがありますが、第２子は５割、第３子以降は無料となっています。
３.江戸川区で育休退園はあるか？
不明
育休退園とは、「下の子の育休を取得することによって“保育が必要な状況ではない”と判断され、上の子が退園させられること」です。年度の途中であっても退園させられる自治体があり、問題となっています。子どもへの心理的な影響が心配ですね。一般的には下の子が１歳になる年度末まで在籍OKとしているところが多いですが、江戸川区は公表されていません。
４．まとめ
いかがでしたでしょうか。
選考基準が２３区では異例のスタイルとなっている江戸川区。何も知らずに希望順位を書いてしまうと大変なことになるでしょう。また認可外ポイントによる加点はないので、「世帯年収」で左右されることになりそうです。
ぜひ他の自治体の基本情報と比較してみてくださいね。