杉並区といえば、公園や緑が多い閑静な住宅地がイメージされます。中央線の荻窪、高円寺、阿佐ヶ谷、井の頭線の久我山、永福町など魅力的な街も多いですよね。
子育てするには良さそうな杉並区ですが、認可保育園への入りやすさはどうでしょうか。
ここでは2019年度内定結果を元に杉並区の認可保育園の入りやすさについて確認してみます。
目次
1.【杉並区】認可保育園の内定率
それでは、2019年度の結果(一次利用調整)を見てみましょう。
前年度の結果を公表するか否かも自治体によってバラバラですが、杉並区で公表されているのは、「保育園毎の指数別申請者数/内定者数」および「保育園毎の内定ボーダー(同指数の場合の優先項目も!)」となっています。ここまで公開している区はなかなか見当たりません。杉並区の情報公開レベルは23区首位を狙えるでしょう。
※ただし申請者数が延べ人数となっているため、内定率については算出できませんでした。
2.【杉並区】認可保育園に内定している人たち
それでは杉並区の認可保育園に内定しているのは、どのような家庭でしょうか。
杉並区においては一般的な共働きの場合は40点となります(フルタイム20点×2=40点)。なお保育園入園希望月までに認可外保育施設等に預託して職場復帰している場合で6か月以上は1点、1年以上は2点、1年6ヵ月以上は3点加点されることになっていましたが、平成30年度より選考基準が変更となり、平成30年度4月以降の預託では復帰ポイントはつかなくなりました。代わりに育休ポイントとして1歳児クラスは2点、2歳児クラスは3点、3歳児クラスは4点加点されることになっています。
また兄弟姉妹が在園している認可保育園に申請する場合には2点の加点がつきます。また産休退園した児童が再度入園を希望する場合には10点加点がつきます(※育休退園ではポイントがつきません)
同指数での優先順位は、次の通りです。
1杉並区民(申込日以降)
2年齢上限がある杉並区の認可保育所等の卒園児
3 障害児認定を受けている児童。
4 新規/兄弟姉妹が利用する認可保育所等への転園申込
5 杉並区民(入所希望月の前年1/1時点)
6入所を希望する認可保育所等の希望順位が高い児童
7 認定事由を有する期間(月数)が長い児童(育休/求職活動期間は除く)
8 入所内定を辞退していない児童
9 保護者が杉並区の保育施設等の保育士
10 経済的に困窮度の高い世帯(保育料の階層区分がA・B階層に相当する世帯)
11 誕生月が12月1日~4月1日の児童(1歳児4月入所のみ)
12 兄弟姉妹が同時申込
13 杉並区民歴
14 世帯年収
なお杉並区は平成30年度からガラリと選考基準が変更になりました。認可外預託&復帰ポイントがなくなり、代わりに育休ポイントがつくようになっています。
これらの前提条件を基に、杉並区の認可保育園に内定している人を推定してみましょう。
【0歳児クラス】保育園を選ばなければ確実に入れる
選考基準が変更になった影響で、2018年度、2019年度では0歳児クラスの難易度は下がりました。これは育休ポイントを期待して1歳児クラス、2歳児クラスを目指す人が増えたためと考えられます。また杉並区が保育園の新設を増やしており受け皿が増えていることも影響しています。
驚くことに、平成31年度では「希望者全員内定」の保育施設が45か所もありました!(募集していたが希望者ゼロの園を含む) 保育園を選ばなければ、どのような指数であっても確実に保育園には預けられる状況です。
全体として内定ボーダーは40点という保育園が多く、また40点同士の闘いも激しくはないようです。入れる見込のある園の希望順位を高くしておけば、ほぼ入れたのではないかと予想されます。
また自営業など育休対象外の人で、すでに職場復帰している場合には2点加点がつくので、希望通りの園に内定することができたでしょう。
【1歳児クラス】保育園を選ばなければ確実に入れる
平成31年度は認可外ポイントが廃止されて、代わりに育休ポイントが適用されることとなった最初の年になります。
フルタイムで育休を取得している世帯であれば通常は42点となります。
人気園の内定ボーダーは43点となっていますが、多くの園は内定ボーダー42点です。
人気園を避けて入れる見込のある園の希望順位を高くしておけば、42点でも入れるでしょう。
40点未満でも内定が出ている保育園や、希望者が全員入れたところもあるようですので、保育園を選ばなければフルタイム共働きでなくても入園可能だったようです。
【2歳児クラス】保育園を選ばなければ確実に入れる
一般的には2歳児クラスは募集枠が減るため、他の年次よりも激戦になりやすい傾向にあります。杉並区の場合、そもそも募集していない園も見受けられますが、そこまで厳しい闘いではないように見受けられます。
一部の園ではボーダーが44、45点とハイレベルですが、40点未満で内定が出ている保育園や、希望者が全員入れた保育園も多く見られますので、保育園を選ばなければフルタイム共働きでなくても入園可能だったようです。
【3歳児クラス】保育園を選ばなければ確実に入れる
40点未満で内定が出ている保育園や、希望者が全員入れた保育園も多く見られますので、保育園を選ばなければフルタイム共働きでなくても入園可能だったようです。
【4~5歳児クラス】確実に入れる
4~5歳児クラスはガラガラに空いている区も多いですが、杉並区の場合も同じようです。区立園は欠員があるか否かは運次第ですが、私立園の多くの園は定員割れしているので問題なく入ることができます。
4.結論
結論:希望すれば、ほぼ確実に入れる
保活激戦区のイメージが強い杉並区でしたが、2018年度にひきつづき2019年度も保活難易度は下がっているようです。フルタイム共働きでなくとも、希望すれば、ほぼ確実に保育園に入れる状況ではないでしょうか。
なお人気保育園の内定を勝ち取る要因は「保育園希望順位」「杉並区民歴」となるでしょう。
他の自治体の状況と比較してみてくださいね!