2019年5月8日、大津市において痛ましい事故が起こりました。
お散歩に出ていた保育園児13人と保育士3人の列に自動車が衝突し、尊い命が奪われたのです。
保育園児は2歳~3歳の子どもたち。ニュースを目にした私は冷静ではいられませんでした。悔しさと哀しさで、どうにかなってしまいそうです。第三者である私ですら、悲しみで狂いそうな状態ですから、関係者のみなさまの気持ちは想像を絶します。
目次
保育園児の散歩は危険を伴うもの
保育園の需要に応えて、急ピッチで保育園は増設されています。ですが、都会は土地が限られており、新設される保育園の多くは園庭まで用意することはできません。
園庭のない保育園に通う子どもたちは、保育園バギーに乗るか、自分たちで歩きながら、近所の公園まで歩いて遊ぶことになります。
町中で見かけると微笑ましい光景ではありますが、内心では「道路沿いを歩くのは恐いな・・・」と思っていました。今回の事件を知って、その危険性の高さを改めて痛感しています。
子どもたちが青信号を守って歩いていても、事故に遭うリスクは常に存在しています。多くの子どもたちを数人の保育士で見ているので、いざという時に守ることも難しいでしょう。
園庭のある保育園に通う子どもに比べて、園庭のない保育園に通う子どもは、1年で200回(往復も考えたら2倍)も交通事故に遭うリスクが多いと考えられます。
理想は園庭のある保育園
もしも願いが叶うのであれば、すべての保育園に園庭を備えて欲しいです。ただ、保育園の需要を満たすためには保育園設立の要件を厳しくすることは現実的に難しいでしょう。
現実的に取り得る安全策を考えてみたいと思います。
①保育園を小学校に併設させる
②保育園を公園内に設立する
③公園まで保育園バスで送迎する
安全対策① 保育園を小学校に併設させる
保育園を小学校に併設させれば、すでにある校庭の一部を利用することができます。小学校の在校生と時間をずらして外遊びをすることは十分に可能です。
これから新規に設立する保育園については検討してほしいところです。
安全対策② 保育園を公園近隣に設立する
近隣50m以内に公園のある場所に保育園を設立する、もしくは広大な面積を有する公園内に保育園を設立するようにします。移動距離が長ければ長いほど、子どもたちの安全は脅かされることになりますので、なるべくリスクを低減できる場所に保育園を設立します。
こちらも、これから新規に設立する保育園については検討してほしいところです。ただし都心は土地がないため、なかなか実現は困難とも予想されます。
安全対策③ 公園まで保育園バスで送迎する
こちらは安全対策①②よりも、簡単で即効性があります。公園までの移動をバスの送迎とする方法です。
子どもたちが生身を晒して歩くよりも、バスという車体に守られて移動するほうが安全性は格段に高いはずです。
移動時間も短縮できますし、徒歩圏内にはない大きくて解放感のある公園に行くことも可能となります。
保育園で一つのバスを所有するのは難しいですが、同じエリア内の保育園でバスを共有することで、低コストでの運営も可能となるでしょう。
実は、この取り組みをすでに行っている自治体があります。それは目黒区。
園庭のない保育園の子どもたちを応援!~ ヒーローバス運行プロジェクト ~
クラウドファンディング公募時の文面より引用
都市部の保育園では、徒歩圏内の公園で外遊びの機会を確保していますが、同じ公園を保育園同士で重複しないよう調整しながら利用するなどの公園利用問題が生じています。
子どもたちがのびのびと遊べる保育環境づくりのため、徒歩で行くことができない広い公園に幼児専用車(愛称:ヒーローバス)を使用し、送迎します。
この事業により、戸外でいきいきと走り回り、太陽や草木や土を感じて育つ、そのような子どもたちの姿を都市部の保育園でも実現したいと思います。また、クラウドファンディング等を通じ、事業PRすることで、社会全体で子どもの育ちを支援していくという機運を高めていきたいと考えています。
これ、とても素晴らしい取り組みだと思いませんか?
子どもたちの安全が確保されて、大きくて解放的な公園でノビノビと遊べるようになるなんて。
この取り組み、全国では初めてのこと!
2018年7月~12月においてクラウドファンディングで活動費を募っていました(恥ずかしながら当時は知らず…)
現在も目黒区HPにおいて活動費の寄付金を募っておりますので、ご協力のほど宜しくお願いします!!!
「ふるさと納税」扱いになりますので、是非!!
目黒区 ヒーローバス運行プロジェクトに続け!
「園庭のない保育園の子どもたちを、安全にノビノビを遊ばせる」
目黒区のヒーロープロジェクトをモデルとして、他の自治体も導入してほしいと強く願います。
子どもたちの安全を守れるのは大人たちの行動にかかっています。