千代田区といえば、皇居を中心に大手町・神田といったビジネスエリア、永田町・霞が関といった政治エリアを構える、いわば日本の中枢ともいえる区です。
千代田区に住んでいる人はエリートサラリーマン、官僚が多く、あまりファミリー世帯が住んでいるイメージがありません。ファミリー世帯が少ない分、認可保育園には入りやすいのでしょうか。
そんな千代田区における認可保育園への入りやすさを確認してみましょう。
目次
1.【千代田区】認可保育園の定員数
千代田区に住む0歳~5歳の子供の数は3,650人です(2018年4月1日時点。千代田区年齢別人口表より)。やはり他の区と比べると、圧倒的に子どもの数が少ないですね。
0歳児 599人
1歳児 685人
2歳児 588人
3歳児 627人
4歳児 572人
5歳児 579人
それに対して認可保育園の定員数は1,812人(小規模保育を含む)です。全体に占める割合は約50%となっています。
もちろん全員が保育を必要としているわけではないでしょう。育休中であったり、専業主婦(夫)家庭であったり、同居家族が子どもの面倒を見ていたりするかもしれません。0歳~1歳であれば、まだ育休取得中かもしれません。4~5歳は幼稚園に入っているかもしれません。
定員数だけで見ると、千代田区においては認可保育園が充足してきている状況のようにも思えますが、実際はどうでしょうか。
2.【千代田区】認可保育園の内定結果(2018年)
それでは、2018年4月の結果(一次利用調整)を見てみましょう。
前年度の結果を公表するか否かも自治体によってバラバラですが、千代田区では、年齢別の申請者数と内定者数、および保育園別の内定者数を公表しています。23区のなかでも公表情報は少ない方だと思います。
公表資料を見る限りでは、内定者のボーダー指数を読み取ることはできません。
一方、電話で問い合わせをした際には、各保育園の前年度のボーダーを教えてくれました。これは担当者によって対応が変わってくるかもしれません。
その情報によると、「0歳児は22点あれば入れた。20点で入れるところもあった」「1歳児は人気保育園はボーダーが25点。23点で入れるところもあった」とのことでした。
※詳細については区役所に電話で確認してみることをオススメします。
3.【千代田区】認可保育園に内定している人たち
それでは千代田区の認可保育園に内定しているのは、どのような家庭でしょうか。
千代田区においては一般的なフルタイム共働きの家庭が20点の指数となります。(保育園申請の〆切りとなる1月中に職場復帰し、認可外保育園やベビーシッターと月極で契約している場合には2点or 1点が加点されます。また職場復帰せずに育休中であった場合は2年で3点、1年半で2点、1年で1点が加点されることになります)
なお千代田区の場合、同指数の場合に優先されるのは、主に①千代田区で働く保育士、②千代田区における居住年数が長い世帯、となります。
これらの前提条件を基に、千代田区の認可保育園に内定している人を推定してみましょう。
【0歳児クラス】兄弟あり or 早期復職で確実に入れる
0歳児クラスの内定率は8割です。兄弟姉妹のいる保育園に申し込む場合には23点、早期復職で認可外保育園等に預けている実績がある場合には22点となりますので、これらのケースは確実に認可保育園に入ることができるでしょう。
特に加点のない共働きフルタイム20点の場合であっても、千代田区での居住年数が長ければ内定が期待できます。
【1歳児クラス】育休期間が1年半以上になる春夏生まれが有利
1歳児クラスの内定率は4割です。通常、1歳児クラスに申し込む場合には育休期間が1年か1年半以上になるため加点が1点か2点つくことになります。また0歳児のときから申請していれば待機期間が6カ月以上となるため、こちらも加点が1点つきます。合計すると22点ないし23点ということになります。
多くの園が23点ボーダーなので、22点だと厳しいかもしれません。育休期間が1年か1年半以上になるかは子どもの生まれ月次第なので、春夏生まれが有利ということになってしまいます。
また人気園のボーダーは25点なので、さらに兄弟加点などが必要になってくるでしょう。
【2歳児クラス】育休期間が2年以上になる春夏生まれが有利
2歳児クラスの内定率は5割です。通常、2歳児クラスに申し込む場合には育休期間が1年半か2年以上になるため加点が2点か3点つくことになります。また以前から申請していれば待機期間が6カ月以上となるため、こちらも加点が1点つきます。合計すると23点ないし24点ということになります。
2歳児クラスのボーダーは確認できていませんが、1歳児クラスと同じく春夏生まれが有利ということになるでしょう。
一方で企業によっては2年までしか育休を認めていないので、早期復職を余儀なくされている方も出てくる頃になります。このため育休加点がとれず、早期復職の22点となる方も増えるので、まだ育休が2年未満のため育休期間中にある世帯は有利になってきます。
【3歳児クラス】育休加点がないので、在住年数の勝負か。
3歳児クラスになると生まれてから約3年以上は経っていることになるので、育休中という世帯は少ないでしょう。2月3月生まれなら有り得るかもしれません。ここに来て早生まれが有利になります。
それ以外は在住年数の勝負になるものと思われます。
【4~5歳児クラス】保育園を選ばなければ確実に入れる。
いくつもの保育園に空きがある状態ですので、いくらでも入れる状況に思われます。ただし希望園に入れるかどうかは運次第でしょう。
4、結論
結論:ただのフルタイム共働きだと厳しい状況
待機児童がいないイメージの千代田区でしたが、意外とフルタイム共働きであっても内定確実とはいかないようです。1歳児クラスの内定率は半分に届きません。早期復職して0歳児クラスを狙うか、居住年数の長さで闘いを挑む必要があります。
他の自治体の状況と比較してみてくださいね!
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