ここでは渋谷区の認可保育園に関する基本情報をまとめています。
自治体によって選考基準や保育料、第2子以降の扱いはバラバラです。
気になる点をピックアップして紹介しますので、他の自治体と比較するための参考にしてみてください。
目次
1.渋谷区の選考基準は?
選考基準は変更されることがあるので、最新情報を確認するようにご留意ください。こちらは平成30年4月入所版の情報になります。
※平成31年(2019年)4月入所版に更新しました。大きな変更点を以下に挙げます。
変更点①保護者が保育士等の場合に優先No8として考慮されることになりました。
変更点②下の子が満2歳となる年度末まで保育園に在籍できることになりました。(以前は満1歳)
変更点③単身赴任の加点2点は廃止されることになりました(2020年4月入所より)。
そのほか、いくつか表現が変更されています(表の★マークが変更点です)。
なお4月入所の選考スケジュールは、一次利用調整が11月末、二次利用調整が2月中旬の締切となっています(結果発表はそれぞれ2月上旬、3月上旬)。※渋谷区では、12月以降に出産予定の方も一次利用調整に申し込むことができます!
1-1.フルタイムの定義
1日8時間(休憩時間含む)(6か月以上勤続)
フルタイムであっても、自治体によっては労働時間次第でフルタイムとして認定されない恐れがあります。労働時間は1日8時間まで定められていますが、これよりも短く設定している会社もありますよね。例えば労働契約にて9:30~18:00と定められている場合は労働時間7.5時間、休憩時間1時間となります。渋谷区の場合であればフルタイムとして認定してもらえます。(※HPで休憩時間を含むか否かは明示されていませんが、渋谷区保活経験者の方に「休憩時間を含む」と教えて頂きました)
6か月以上の勤続で、調整指数1点が加点されます。フルタイム共働き世帯の多くは20+20+1+1=42点になるものと思います。
時短は不利にならない(1日6時間以上働いていれば)
また渋谷区の場合、時短を取得しても時短取得後の労働時間ではなく、時短取得前の労働時間で認定されます。その点、時短制度が使える会社員は選考に有利といえます。ただし時短適用後の労働時間が1日6時間を下回る場合には時短適用後の時間で認定されることになります。
1-2.自営・フリーランスは不利か
自営と判断されれば不利にならない
「自営」の場合はフルタイムと同じ20点になりますが、「その他」ですと14点と大幅に下がってしまいます。 ※フリーランスの扱いについては問い合わせた後に追記します。
1-3.兄弟がいると有利になるか
兄弟がいると有利
すでに兄弟姉妹が在園している園に申請する場合、もしくは同時申請する場合には、2点もの加点がつきます。第2子以降は有利、逆に第1子は不利といえます。
※ただし、生まれ月には注意が必要
第1子を0歳か1歳の4月入園させることを目指していても、第2子が2~6月に産まれる予定だと「妊娠・出産」要件となり8点になってしまいます。実際に休む間もなく就労していることが証明できれば就労要件になると記載もありますが、かなり厳しいですね。。。すでに上の子が認可保育園に入っていれば問題ないですが、認可保育園に入っていない場合には、下の子の生まれ月が重要になってきます。(生まれ月なんてコントロールできるものではないと思いますが…)
1-4.希望順位の扱い
希望順位は選考に影響しない
渋谷区において希望順位は影響しません。このため空き情報などを調べて希望順位を考慮する必要はありません。
1-5.保育士だと優先されるか
保育士の優先制度なし
最近、保育士不足が問題になっているため保育士のお子さんは優先して認可保育園に入れるように制度を変更する自治体が増えていますが、渋谷区にはありません。
1-6.ひとり親だと優先されるか
ひとり親の優先制度あり
ひとり親の場合、保育者の点数に、不存在20点、4点(同居なし)か3点(同居あり)が加点されることになります。同居ありでも加点されるところが大きいです。同居家族が保育に当たれる場合には2点減点されてしまいますが、それでも一般のフルタイム共働きよりは1点多いことになります。
※ただし、認可保育園に入ることを目的としたペーパー離婚はオススメしません。
1-7.早期復職の加点はあるか
早期復職の加点あるが、育休でも同じく加点あり。優先順位では早期復職が有利。
渋谷区の場合、早期復職して認可外保育園に預けている実績があると2点加点されます。一方で4月まで育休を取得する場合も2点加点されるので、フルタイム会社員では同指数になってしまいます。ただし同指数のなかで優先順位は高くなるので有利といえます。
※一時保育や知人への受託は認められないので注意が必要です。
1-8.復帰しなければいけない日
入所月の月末まで
募集要項ではハッキリと読み取れませんでしたが、渋谷区保活経験者の方に「平成30年4月入所のときは“月末まで”だった」と教えて頂きました。
1-9.同指数における優先順位
同指数になった場合の優先順位は以下の通りです。
0.渋谷区民新規>渋谷区民転園>転入予定
1.生活保護世帯
2.ひとり親世帯
3.基本指数が高い世帯
4.兄弟姉妹在園児と同じ保育園を希望している場合
5.父又は母が単身赴任中の場合(自営業等を除く。)※平成32年度入園利用調整から廃止
6.既に復職して、利用申込み中の児童を有償で預けている場合(調整指数の番号8が適用される場合に限る。)
7.保護者のいずれかが、就労時間に比して著しく収入が低い等の状況がない世帯(最低賃金を基準とする)
8.保護者の状況(保育を必要とする主たる要件) ①災害 ②疾病・障害 ③保育士等として就労する ④③以外の就労 ⑤その他の就労 ⑥出産・介護 ⑦就労内定・就学・求職中
9.祖父母の状況 ①別居又は同居だが保育にあたれない場合(祖父母が求職中又は就労内定の場合を除く。) ②同居(同一敷地内居住を含む。)
10.養育している小学生以下の子どもの数が多い世帯
11.前年度の渋谷区での住民税額を基準として保育料の階層を決定した場合、 A~D5階層にあたる世帯(未申告の者がいる世帯を除く。)
12.入園希望日において、渋谷区での引き続く住民登録期間の長い世帯を優先する。ただし、過去5年間に転出入があった場合は、過去5 年間の住民登録期間を合算した期間を対象とする。(保護者のうち期間が長い者を基準とし、長い者の期間が同一の場合は短い期間 の者を基準とする。)
1-10.ちょっと気になる点
育休中に転職すると退園!?
育休後に元の職場に復帰せずに転職する場合には「求職」要件になるため点数が低くなるため、せっかく認可保育園に入園できたとしても退園させられてしまう区があります。渋谷区においても転職は育休復帰後が良いでしょう。
育休中の転職は保育園の選考に不利!転職は育休明けがオススメ。
近所に祖父母がいると不利
保育にあたれる祖父母と同居(同一敷地内も含む)していると、同指数のときに優先順位が下がります。
2.渋谷区の保育料は?
渋谷区の保育料はコチラ。2019年4月入所版での変更は見当たりませんでした。
保育料は世帯における市町村民税所得割によって決まります。(市町村民税所得割と年収の早見表を見る)
3歳未満だと世帯年収2,500万円以上で最高額の71,800円になるようです。夫婦それぞれ500万円を稼ぐ世帯年収1,000万円の世帯は1万3千円くらいと予想されます。
他の区と比べてみると分かりますが、渋谷区は圧倒的に保育料が安いです!!(目黒区民からすると、うらやましい限り・・・)
とはいえ、0歳児の保育費用は月額45万円程度かかっていますし、保育料との差額は国や自治体が負担してくれているのですから感謝を忘れないようにしたいですね。
2-1.認証保育園の差額補てん
認証保育園等に通う場合は定額助成を受けられる
なんと渋谷区は世帯年収によらず認証保育園等に通う場合、定額助成をしてくれます!(なんて手厚い・・・!)
・区内認証保育所:25,000円/月(申請不要)
・区外認証保育所:25,000円/月(申請必要)
・私立保育室 :10,000円/月(申請不要)
・認可外保育園:40,000円/月(申請必要)
2-2.第2子以降の保育料
第2子は7割、第3子以降は無料
第2子以降は割安になっていますが、渋谷区は元々の保育料が圧倒的に安いので、一人っ子でもお得感あります。
2-3.病児保育ベビーシッターの補助もあり
認可保育園・東京都に届け出済の認可外保育施設などの施設で、 通常保育を受けている乳幼児については、病気やケガでベビーシッターを利用する場合には補助を受けることができます。1時間1,000円、年間の上限は10万円です。(いや本当に渋谷区は助成が手厚い・・・!)
3.渋谷区で育休退園はあるか?
育休退園なし(下の子が満2歳となる年度末まで在籍OK)
育休退園とは、「下の子の育休を取得することによって“保育が必要な状況ではない”と判断され、上の子が退園させられること」です。年度の途中であっても退園させられる自治体があり、問題となっています。子どもへの心理的な影響が心配ですね。
渋谷区の場合は、下の子が1歳に達する年度末まで育休を取得していても大丈夫です。ただし、産前休暇を法定よりも長く取得した場合には、出産2か月後に退園させられてしまうので注意が必要です。
4.まとめ
渋谷区においては早期復職は育休と同指数になります。ただ早期復職のほうが優先順位が高いので、やはり有利となるでしょう。同指数の場合には、世帯所得ではなくて渋谷区の居住年数がモノを言う世界のようです。
また渋谷区の特徴は何と言っても、圧倒的な保育料の安さではないでしょうか。年間で見ると数十万円の違いになってくるので相当大きいですね。家賃が高くなっても引っ越した方がトータルは安く上がりそうです。ただし新参者は認可保育園に入りにくくなっていますが。。
ご自分の状況と選考基準を照らし合わせてみて、「これなら大丈夫そう」「ちょっと厳しいかな」というのは、なんとなく掴めたでしょうか。
ぜひ他の自治体の基本情報と比較してみてくださいね。
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